橈骨遠位端骨折の評価

骨折の評価

本日は橈骨遠位端骨折の評価について紹介します。
まずは骨折の分類について理解しましょう。
骨折の分類として用いられるものは、AO分類,Frykman分類,Melone分類,Cooney分類,Mayo分類,Fernandez分類などが頻用されています。
日本で主に用いられるものは、AO分類が多い様子です。AO分類は数字が大きくなると粉砕骨折です。簡単に覚えられるので、覚えておきましょう。

*堀内行雄:Orthopaedics 2000;13(6):1-12;図5を引用

 

*橈骨遠位端骨折のAO分類はこちら

 

なぜ、骨折の分類の理解がセラピストにとって必要かと言われると、骨折型によって術後の経過がある程度決まっています。エビデンスでは確率されていませんが、近年の術後成績の報告が多く存在しています。そのため、術後成績の比較がある程度できるようになっています。
骨折型によっては靭帯付着部の損傷や関節軟部組織の損傷等、骨折型によって損傷組織や損傷組織の程度を予測することができます。

 

 

一般的な評価

次にセラピストが行う評価について記載します。

・面接:どこが痛いか、どのように痛いか、手の使用方法等聴取します

・関節の周径:左右差を確認。その後病態の時期をみて、炎症期由来なのか、違う要素なのか鑑別していきましょう。

・ROM:

医師からの許可が出た際に開始しましょう。自動運動・他動運動、左右差をみながら制限要因を鑑別していきます
・疼痛:痛みの時期(1日の中での痛みの状況、痛みの程度、どのような痛みか)を評価します。また時期(炎症・修復・回復等)をみて評価すると良いです

合併症評価

  • 神経症状合併の有無:正中神経領域の痺れがないか、確認しましょう。受傷起点によっては正中神経以外にも生じることもあります。
    手指の動き、肘関節の動き、肩関節の動きと痺れ・感覚低下について左右差がないか、確認しましょう
  • 腱断裂の有無:時折術後に腱断裂が生じる場合があります。一般的に遅発的に生じることが多くありますが、稀に術後早期に生じることもあります。特に高齢者の骨折の場合は、スクリューヘッドが腱とこすれて摩耗し術後比較的早い時期に腱断裂を生じやすいです。
*”手指の運動時に腱のクリック音”がないかどうか。注意しましょう。また、指の動きが鈍い場合も、腱と軟部組織が一部癒着し始めている可能性もあるため、”動きと音”を確認しながら行うと良いです。

 

 

患者立脚型評価

近年、患者立脚型評価に注目が当たっています。その患者立脚型評価等について紹介します。

・HAND20:NPO法人ハンドフロンティアが行っている評価用紙になります。10項目の評価と20項目の評価があります。
詳しくは▷▷こちらを参照してください

・DASH:上肢障害評価で30項目と、その他仕事・スポーツの評価項目がある質問紙です。簡易版もあります

・PRWE:手関節の機能のみの質問紙となります。
*質問紙によっては類似する質問項目もあるため、用いる際には何を聞きたいのかをみながら選択し、長期的経過をみると良いと思います。

詳しくは▷▷日本手外科学会:患者立脚型評価を参照してください

 

 

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