橈骨遠位端骨折

橈骨遠端骨折

今回は高齢者に多い橈骨遠位端骨折を紹介します。
橈骨遠位端骨折は手のひらをついて転んだり、自転車やバイクに乗って転んだ時に生じる骨折です。
高齢者はもともと骨粗鬆症によって骨折しやすい場合もあります。
若年者では交通外傷といった高エネルギー外傷で生じることが多いです。
骨折の治療は基本的には保存療法が可能であれば、保存療法で加療することがスタンダードです。
しかし、骨折後に骨片が転位している場合は、手術療法が選択されます。
手術療法はplate固定・創外固定、なかには髄内定固定術が選択されますが、近年はplate固定術が多いです。

橈骨遠位端骨折の最近の傾向としては、壮年期から青年期は観血内固定術を行い、早期に手が使用できる状態として「早期に社会復帰をする事」を目標とする医師もいます。

一方で高齢者の場合は既往に骨粗鬆症がある場合は、「保存療法」が選択されることが多いです。理由として、骨粗鬆症がある中で手術を行うとスクリュー(ビス)を入れた際に骨折するリスクが高いからです。しかし、高齢者の中には杖を使用して歩行している方もいるため、歩行能力の低下や筋力低下、活動量の低下し最終的に寝たきりになりやすい為、観血内固定術を含めた手術療法が選択される場合もあります。

橈骨遠位端骨折の合併症

・手根管症候群:受傷時に正中神経を痛めてしまう場合と手術の影響で正中神経麻痺を痛めてしまう場合、また良好な整復位が取れない場合に生じやすいです

・母指屈筋腱断裂:特に手術後に生じやすいです。これは観血内固定術でもプレート固定術の際に生じやすいとされており、スクリューヘッド(ビスの頭)が母指屈筋腱下に位置する為、腱が摩耗・摩擦し断裂が生じます

・母指伸筋腱断裂:これは橈骨遠位端骨折時にリスター結節周囲が骨折している場合に生じやすいとされています。リスター結節の骨片と伸筋腱を摩耗(摩擦)し、伸筋腱断裂を起こすことがあります。

屈筋腱・伸筋腱ともに摩擦で生じる為、術後早期に起こる場合もありますが長期的経過によって生じる場合が多いです。

リスク管理について

橈骨遠位端骨折は高齢者に多いことから、もともと易骨折性の場合も多いです。
ですのでリハビリの際や触診の際には、骨折しないよう注意を払いながら触れると良いです。

次回は評価について紹介します!

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