筋緊張と痙縮



筋緊張と痙縮とは

今回は、脳卒中・脊髄損傷といった神経疾患に用いる、筋緊張と痙縮について簡単に解説します。
どちらも、多くの疾患に用いることが多いですが、メカニズムは難しいため、こちらをヒントに勉強してほしいです。

 

筋緊張とは

筋緊張とは”神経生理学的に神経支配されている筋の一定の筋緊張状態”を示す。
筋緊張は整体の姿勢保持に関与し、骨格筋に重要な意味を持つ。
筋緊張のは、安静状態にある筋の他動的な伸張における抵抗の程度でも評価される。
脳血管疾患以外の神経疾患や脊髄損傷でも筋緊張は評価するため、幅広い疾患に用いられる。

 
 

痙縮について

痙縮(spasticity)は上位運動ニューロン症候群による症候の1つで腱反射亢進を伴った緊張性伸張反射(筋緊張)の速度依存性の増加を特徴とする運動障害であると定義されている。
これは 1980年にLanceが定義したもので広く使われている。
上位運動ニューロン障害による感覚運動系の障害で伸張反射が亢進している状態を示す。
臨床的に痙縮とは、関節を他動的に急速に伸張した時に、初め抵抗感があるが伸張に伴い次第に抵抗が消失するクローヌスや折りたたみナイフ現象を示す.
原因は中枢神経系に生じる損傷、血流障害、変性などの幅広い。
疾患としては、脳卒中、脳性麻痺、外傷、低酸素脳症といった血流障害、変性疾患として多発性硬化症などがある。
メカニズムとしては、上位運動ニューロン障害により緊張性伸長反射亢進といった陽性兆候がおこる。
正常時は上位中枢が伸張反射・固有感覚反射・侵害受容器反射などの興奮性を調節していると考えられている。
しかし、上位中枢の障害によって、調節機構が破綻し抑制が減少することで、過剰に興奮し陽性兆候が出現すると考えられている。
痙縮は、運動野(Broadman area 4)や延髄錐体路、外側皮質脊髄路を単独に傷害・損傷しても、筋力低下・筋緊張低下は生じても、痙縮は生じていないという報告がある。
上位運動ニューロン症候群のほかの陽性兆候の全てが錐体路障害ではなく、純粋な錐体路の障害では痙縮が生じないことも報告されてる。しかし、大脳は脳幹や前庭脊髄などを支配しており、さまざまな反射経路に関与している。
伸長反射の回路として、γ運動ニューロンの活動性の亢進・筋紡錘感受性の上昇・Ia群線維の抑制と発芽現象・シナプス膜の感受性の上昇などが挙げられるが、完全にわかっていないところもある。
 

 



まとめ

今回は筋緊張と痙縮について解説しました。疾患によって詳細な評価は異なりますが、メカニズムを理解して評価や考察につなげられるようにしましょう。
こちらを参考に、勉強に活かしてください。
 

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