基礎解説:脳槽ドレーン



新人・学生・若手OT向け脳室・脳槽ドレーン解説

急性期病院に勤めている場合は、多く聞くことのある脳室・脳槽ドレーンについて解説します。
簡単な基礎知識は入れてリハビリテーション・作業療法を提供できるようにしましょう。
 

脳室・脳槽ドレーンとは

脳室・脳槽ドレーンは、脳脊髄液や血液の排出と頭蓋内圧管理を目的に使用します。
脳室ドレーンはくも膜下出血、脳出血などが対象となり、脳槽ドレーンは、くも膜下出血に生じる血性の脳脊髄液を排出する際に用いられる。
頭蓋内の圧を管理する目的のため、脳画像の初見としてはmidlineがshiftしているような場合に多く用いられます。

 

ドレナージの構成

ドレナージは①ドレナージチューブ、②ドレナージ回路、③排液バックからなる
ドレナージの回路は患者側チューブ、ドリップチャンバー、排液側チューブと4つのクランプ装置からなる。
体位交換や移動の際など、オーバードレナージ及び逆流予防のためにクランプ装置の閉鎖・開放を行う。
クランプは必ず、看護師にお願いします。知識として手順を紹介します。
クランプは、それぞれ患者側から排液バック側の順にクランプを閉鎖し、最後にワンタッチクランプを閉鎖する。再開は逆の手順で行う
設定圧は外耳孔の高さを基準として、ドリップチャンバー内のドレナージチューブ先端の高さを調整して設定しています。高さを調整することで、頭蓋内圧とドレナージ回路の圧差で脳脊髄液が排出されます。

 

ドレーンについて

脳室ドレーンは局所麻酔下における側脳室前角穿刺で挿入されることが多い。先端は側脳室前角(モンロー孔)に留置され、これが外耳孔の高さに当たる
脳槽ドレーンは全身麻酔下で開頭術後に挿入され、主に脳底槽、シルビウス槽、視交叉槽などの脳槽に留置される。
ドレーンは脳脊髄液の排出だけでなく、脳血管攣縮予防のための血液溶解剤などの注入にも用いられる。

 

作業療法上の注意点

チューブ挿入部は皮膚に固定され縫合されているが、強い外力によって抜ける恐れがある。
意識障害を伴う患者はチューブを手で引っ張り、自己抜去するリスクがあるため、ドレーン回路が患者の目に入らない(視野に入れない)ように工夫する必要がある
体位交換時には、チューブがベッド柵などに絡まらないよう、配置に気をつける
抜去した場合は髄液が多量に漏出し、低髄圧症を起こすことがある。また、挿入部への感染も可能性としてあるため、抜去した場合は消毒ガーゼで圧迫し、医師・看護師に報告をしましょう。
作業療法中やリハビリテーション中に、クランプの閉鎖時間が長くなる場合(指示より長くなる場合)は、頭蓋内圧亢進の危険性が考えられる
介入後に、頭部の位置が変化していると、設定圧が変化し排出量の不足や逆流によって、頭蓋内圧が亢進し、髄液が過剰流出して低髄圧を生じることがある。
バイタルサインの確認が重要であり、介入後の頭部の高さを看護師にもチェックしてもらいましょう。

 
 

まとめ

今回は新人OTやOTS学生向けに解説をしました。学校ではドレーンについては習う機会も少ないですが、介入前後の頭部の位置の確認をする等行なっていきながら、作業療法やリハビリテーションを提供しましょう。

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