.................Contents...........
インフォームドコンセント(IC)
本日は医療者にとって大切な、インフォームドコンセントについて説明します。
インフォームドコンセントは、よく聞くことも多いですが、説明できる人も少ないと思います。
インフォームドコンセントとは
医師や医療従事者が患者に病名や病状、検査や治療について十分に説明し、患者はその内容を理解して納得と同意を受けた上で
医療行為を受けることを言います。
1997年の医療法改正に伴って、このインフォームドコンセントは医師の努力義務となりました。
そして、病状の説明、治療法、治療のリスク、それ以外の治療法の利害、予後について患者にわかりやすく説明し、同意を得ることが義務化されたのです。
よって、医療従事者も同様に対象者に説明をわかりやすく行うことが、求められるようになりました。
なぜ、このような事が義務化されるようになったか、歴史的背景を見てみましょう。
歴史的背景
第二次世界大戦時以降の1947年にニュールンベルグ網領が公表されました。これは世界大戦時に行われた非人道的実験の裁判の結果で、被験者の安全や人格保全を訴えたためです。
それ以降、1964年には「ヘルシンキ宣言」が採択されました。その後、1981年に「患者の権利に関するリスボン宣言」が発表されました。
1995年にその修正案が採択されています。
このように、世界大戦以降対象者や患者の権利・人権擁護に関するものが公表されたのです。
ヘルシンキ宣言
- 医師の使命は人々の健康を守ることであり、その達成に自分の知識と良心を捧げるべきである
- 患者の身体的・精神的抵抗を弱める医療行為を、医師は患者の利益にある場合にのみ利用すべきである
- ヒトにおける医学研究の目的は診断・治療・予防の方法の改善と病気の原因・病院についての理解である
- 大部分の診断・治療・予防の方法は危険を伴い、ヒトにおける医学研究の場合に一層あてはまる
- 医学の進歩は研究に基づくものであるが、最終的に部分的にはヒトにおける実験によらなければならない
- ヒトにおける医学研究は患者のためを目的とするものと、純粋に学術的なものとの区別を認めなけれなばならない
- 環境に影響する研究は特別の注意が必要であり、研究に用いる動物の福祉も尊重しなければならない
まとめ
今回はインフォームドコンセントとそれに関する歴史について紹介しました。
インフォームドコンセントは医療者にとって大切なことなので、皆様も行えるるように知識をつけていきましょう。
特に、これからは患者様や対象者様の意思が反映される医療がキーワードとなってきます。
若手・新人の皆さん、勉強をしていきましょう。