患者報告アウトカムとQOL



患者報告アウトカム:PROとは

PRO(Patient-Reported Outcome)は「患者の回答について,臨床医や他の誰の解釈も介さず,患者から直接得られる患者の健康状態に関するすべての報告である」と定義されています.(ISPOR 日本部会ワーキンググループの訳)
定義はさまざまで,先に述べた定義以外には「被験者の症状やQOLに関して,自分自身で判定し,その結果に医者をはじめ他のものが一切介在しないという評価方法」(FDA ガイダンスの定義)もある. PRO 尺度は質問票や被験者日誌のような症状や機能を測定するツールを指す.各詳細については,各自で調べていただきたい.
PROは患者立脚型アウトカムとも呼ばれ,HRQL:Health-Related Quality of Life(健康関連QOL)として包括されています.
症状などが健康状態やADLにどれ程影響を与えているか?を測定するものです.また,それぞれの評価は信頼性や妥当性も担保されているものを示します.今回はそのPROの紹介を行います.

 
作業療法領域に用いられるPROはさまざまあり,現在日本語に翻訳されているものとされていないものも存在する.
大まかにかけると,包括的な尺度と疾患特異的尺度が存在する.これらは完全に網羅することは難しいため一部を紹介する.

 

作業療法におけるPROの紹介

QOL尺度はSF-36,EQ-5Dが挙げられます.疾患特異的尺度にはVAS,PRWE,HADS,など様々な疾患について使用されます.
今回は代表的なもをピックアップして紹介します

▷ SF-36®(MOS 36-Item Short-Form Health Survey)
SF-36は,8つの健康概念を測定するための複数の質問項目から成る
8つの概念は(1)身体機能 (2)日常役割機能(身体) (3)体の痛み (4)全体的健康感 (5)活力 (6)社会生活機能 (7)日常役割機能(精神) (8)心の健康
8つの下位尺度は、単独でも使用することができるが,下位尺度得点を算出するためには、1つの下位尺度に含まれる項目を全て使用することが必要
研究で使用する場合は登録も必要なので,よく理解してから使用しましょう.
詳細はこちら

▷EQ-5D

EQ-5Dは,QALY(Quality-Adjusted Life Yea)の算出にQOL値を使用できる,PRO評価の一つ.
1987年に設立されたEuroQolの研究グループにより開発された.当初開発された質問票はEQ-5Dと呼ばれていたが,新しいバージョンが開発されている.(EQ-5D-3L).
EQ-5D-3Lは「移動の程度」「身の回りの管理」「ふだんの活動」「痛み/不快感」「不安/ふさぎ込み」の5項目を評価する方法と,健康状態をVASを用いて評価する.(視覚評価法:Visual Analog Scale).
英語版等は1990年に開発され,その後,1997年に日本において翻訳された日本語版EQ-5D-3Lが存在する.EQ-5D-3Lは現在170以上の言語に翻訳され質調整生存年を算出するための尺度の中で国際的に最も使用されている尺度です

 

まとめ

今回はPROについて解説をおこないました。
次回は疾患別にまとめていこうと思います。
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